タグ: 自然との共生

寄付経過報告55ー 制作経過

少しずつ秋が近づいて来るのを感じられるようになって来ました。
毎日空を見上げて、雲の様子を眺めています。

Yahoo天気には、雨雲の予報アニメーションがありまして、1日に何度もチェックしています。
自分の住んでいる地域に、雲がどのように近づき去って行くかか確認出来るようになっているのです。

観察していて気付いたことがあります。
長野市内は、周りの山と南の千曲川の付近から自然に雲が生まれて来ます。
夕方になると戸隠から発生した雲は、西風に流され、夜の冷え込みとともに、住んでいる地域に雨となって落ちて来ます。
風の動きを見ていて、西と東の風がぶつかり合うと雷が鳴り始めます。

雷は土地に落ちると、地中に変化が起きて、農作物に良い影響があるのではないでしょうか。
たしか、そのようなことを宮沢賢治が書いていたように記憶しています。

地球上の生命も、この雷の衝撃で進化を遂げたという説もあるようです。
自然の力ははかり知れません。

「ここに暮らしていることから生まれる作品づくり」を心がけながら制作しています。

それは例えば雲の形を単に追うような客観的な科学の眼ではなくて、
その土地に生きる実感をともなった、主観的な眼も持ち合わせることです。
そういう意識によって、科学が切り捨ててしまった曖昧な複雑さや見えないものまでを描くことになるのだと思います。

科学の眼は確かに事実を把握するためには便利な視点です。
しかし、この世界で起きていることの中には、その視点では把握しきれない不可解なことが沢山あって、それはないことにしてしまっているだけなのです。
絵画の世界で言うならば、人間の興味や情動を満足させるために、綺麗に見えるところだけ切り取って、興味のないところや、汚い色、というようなものを外した、例えばイルカのような絵、というようなものです。
自然は友達とでも言っているような。
ああいうのは、自然を描いているようで、本当は人間の勝手な言い分に飼いならされたような絵と言えますね。

自然そのものは、恐ろしい部分も沢山あって、本当は畏怖するような存在です。
そういうものを感じられるような絵を描いたり見たりしていないと、いつまたやって来るかもしれないような自然の暴走に、対処出来ずに打ちのめされてしまい兼ねません。

人間はそれほど万能ではないという危機感や謙虚さを自覚すること、そういう絵を観るべき時と感じます。

人間の常識には当てはまらない、すぐには答など出してくれなくて、ずっとなぜなんだろうと考えさせてくれるような、そういう絵を描いたり見たりすることが大切です。

私が「自然の暴走」と書いて「災害」と書かないのは、「災害」という意識もまた人間の勝手な言い分だからです。
自然に悪気など一切ありません。ただ自然の摂理に従って、リズムを繰り返しているだけです。
そのリズムは人間が考えているような、パターン化した決まりきった繰り返しではなくて、とてもばらつきのあるランダムさを含んでいるのです。
それを人間が飼いならし克服するという考え方があるわけですが、そういうものは何も用を足しません。
自然のエネルギーを見くびってはいけないということを,少なくとも私たちは3.11で学んだはずです。
そして、その自然の驚異というものは、人間の外だけにあるのではなく、人間の肉体の中にもあることを自覚するべきでしょう。

ですから、科学の眼で自然の「事実」を知るだけでは足りないのです。
私たちは、起きている自然の変化がどういうことなのか、自分なりの「意味」を考え、自分の生き方に活かしていくことが必要です。

ですから、「身の回りで起きることは、自分の生き方に対する警告やお知らせ」と私は考えるようにしています。

これが私の言う主観的に自然とともに生きる眼、生き方です。

制作はお陰さまで順調です。
3枚1組の作品は、2枚目の半ばまで進んでいます。

完成したわけでないのでご紹介するのも躊躇われますが、皆様のご支援,ご協力を必要としております。

何かを感じて頂けましたら、ご寄付の程、よろしくお願い致します!

制作経過をご報告する写真をアップ致します。

senkyo-process@

 作品手前の2本の白いポールは、長時間の制作で腱鞘炎にならないようにする添木用の支柱です。

追伸:

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*「画家川田祐子 芸術支援寄付」プロジェクト収入の経過報告55*

8月10日~8月26日

応援寄付 1名様 5口           5,000円
賛同寄付 0名様 0口          0円

作品画料 120,000円

小計          125,000円

*遠くにお住まいの面識の無い方々からご寄付を頂くようになり、大変な励ましになっています。
ご住所のご連絡がある場合には、ほんのささやかなお礼をお送りしていますが、ご連絡がない場合には、割愛させて頂いております。

*パンを頂きました。「人はパンのみにて生くる者にあらず」と前回書いたばかりでした(汗)。
つくった人の顔がわかるパンを頂けることに感謝しながら頂きました(笑顔)。ありがとうございました!

*手延べうどん、そうめん等、富山の美味しいものを頂きました。
随分昔しに、富山で開催された小さい展示に作品を一度だけ出して、富山のどなたかが私の作品を買われたことがあります。
富山に縁を感じます。一度行ってみたいと思うようになりました。
ありがとうございました!

*作品画料の一部が収入として入って来ました。ありがとうございます。

制作を続けて行けますのも、ご理解、ご支援頂いている方々のご支援のお陰です。
今の制作が完成しました暁には、来年1月からの損保ジャパン東郷青児美術館での企画展に出品することができます。
どうか引き続き、ご支援ご協力の程、よろしくお願い致します。
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今月末までの募金目標額 15,000円

来年1月までの募金目標額 632,303円
(2012年5月380万円目標から出発)

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