ー川田祐子の銅版画作品の制作についてー

線描制作との関連性で、2019年かメゾチント技法の銅版画作品の制作をするようになりました。

きっかけ

版画制作をするようになったのは、リトグラフを制作したことから始まります。それは1998年のことでした。「線描手法の川田作品の作風と版画技法がクロスする」と感じる方々からの勧めでした。

課題

その時の経験で「絵画が版画のようにも見える」こと自体が、重要なことと自覚しました。しかし、複製作品を作る必要性があるかどうかで、とても考えさせられました。その後この問題は長らく、私の課題となりました。

複製作品への挑戦

まず最初に、自作のデジタル作品をジクレーとしてプリントしたものを、作品物として販売するようになりました。それは、2009年のことです。2014年のグループ展では、ミュージアムショップでジクレーを販売し、複製作品のニーズを確かめました。と同時に、やがては銅版画作品も持てるようになりたいと考えるようになりました。

フィレンツエでの銅版画技術習得

2019年6月から40日間、同年10月から40日間、イタリアのフィレンツェに滞在し、銅版画の技術を習得しました。通った工房は、イルビゾンテ芸術財団グラフィックアート研究所です。そこで約12点の作品を制作し、日本に持って帰ることが出来ました。

アトリエでの銅版画制作

日本に帰国後、中サイズの銅版画プレス機を中古で手に入れることが出来ました。また、中古で入手した手作りの目立て機を使って、メゾチントの版の目立ても自作しています。目伊達とは、前もって銅版に縦横斜めの線を何回も繰り返し刻む作業です。

川田作品の線描制作との関連性で、2019年から銅版画のメゾチント技法で制作するようになりました。
憧憬の月
2023
ed.20
mezzotint
ink on paper
image:23.5x36cm
paper:26.5x39cmhttps://kawadayuko.jp/printmaking/2024/03/07/syoukeinotsuki/

2019年から川田祐子が制作している銅版画作品の記録は、下記のリンクからご覧ください.

https://kawadayuko.jp/printmaking