昨日画廊のオーナーから、事情問い合わせのメールが届きました。
やはり、「寄付」を募るという文言だけでは、よく事情が飲み込めなかったようです。

他にも同じような文章を10数名の方々に送ったのですが、その内反応があったのは3名で、寄付をして下さったのはお1人でした。やはり、2年後の展覧会はもちろんのこと、画家の活動はしばらく諦めた方がいいのかもしれないと思い始めています。

もう少し詳しく説明する必要があるのかもしれません。
昨日オーナー宛に書いたメールの中から、その事情を抜粋して書き込むことにします。

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実は、パンフには伏せてありますが、自体は深刻な状況にあります。

この3月末に多重債務を軽減するために、思い切って任意の債務整理をしました。
ですからもちろん、これ以上借金をする事ができません。
また、月々の返済が滞りますと、その時点で「破産宣告」ということになります。

「破産」になると生活に必要最低限のもの以外は没収になります。
作品も資産と見なされますので、横須賀美術館で展示中の作品も含めおそらくすべて、
知らない人の手でお金に換えられて、債権者に分配されることになります。

その点をどうぞご了承下さい。

まだ広く認知されていないこともあり、今のところ寄付金が思ったよりも集まっていません。

今月末までに来月の家賃と借金返済を支払うために、あと54,179円程足りません。

私ももう少し、事態の深刻さを皆さんに理解してもらえるように、引き続き呼びかけなければならないのかもしれません。また、寄付が集まらず立ち行かなくなったとしても、これが私という作家に下される判断であれば仕方がないことです。皆さんに作品をこれ以上見せる必要もないとも言えます。

それでも慌てる事なく、ただただ信じて制作に向かっています。
そして、1日1日をどうにか生き延び、制作を続けられるよう祈るのみです。

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私は1998年から一昨年まで、制作ばかりして来ましたから、
作品が売れる以外に収入は何もありませんでした。
たまに、それでも以前は岩波書店の全集10巻の装画とか、
美術雑誌の覆面の監修等、制作と平行して家で出来る仕事が来たり、
大学で2年間非常勤をした時には、少しお金は入って来ていました。
ちょうどその頃海外で作品を発表していた時期と重なり、
それらのお金も全て制作と活動費に充てていました。

もともと貯金もありませんし、実家の権利は全て妹に譲ってしまいました。

いつから多重債務と言われても、もう1998年の頃から、借金がなくなるということはありませんでした。
「借りては返し、また借りて」を続け、またこちらの借金を返すために別の所で借金をするということも、
ここ10年そういう形ですが、それでもたまに大作も売れましたから、本当に助かっていました。

しかし昨年に至っては、月10万以上返済することになり、持っているありったけのものをヤフオクなどで売り払って頑張っていました。昨年後半は、ほとんど制作出来ませんでした。アルバイトをしていたからです。工場で夜勤をすることもありました。正直に画家だと言うと、まず雇ってもらえなかったので、履歴や職業を伏せましたが、相模原では顔を見知った人が多く、アルバイトをするのがとても難しい状況でした。そんなことをしている内に、画家の活動は諦めた方がいいとも思うようになって行きました。

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食べるものはどうにでもなります。
でも一番大変なのは、収入がないのに家賃を払い続けることです。

実際は身近かな人に頭を下げてお金を借り続けているわけで、そういう状況にも限界があります。
また、「破産」になってしまうと、作品を持って行かれてしまうことがわかり、
そこで、広く寄付を募ることにしました。

それでも借金自体に、負担な気持ちはなく、むしろ感謝の気持ちが強いです。
このように借金が出来たお陰で、本当に純粋に制作して来れたと思っています。
キャリアも積んで来れたのは、オーナーをはじめ、多くの理解者があってのことです。
とても恵まれていると思っています。

借金の額は、破産にならないちょうど良いタイミングだったとも言われています。
この3年間で毎月約7万程支払って行けば、自動的にもう少し楽な生活が確保出来ます。
ですから、この2年は無理なことをせず、お金を使わずじっと制作する以外にありません。

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このところ、短期のアルバイトの情報も入って来なくなりました。
制作とアルバイトを両立することはとても難しい状況です。
いろいろ調べている内に、いくつかの、アーティスト応援サイトを見つけ出しました。
海外では、Kickstarter
日本では、microbank
に動画等をアップして、寄付を募ることも挑戦してみようと思っています。

ただ、これらは、それなりに手数料を取られるシステムです。
できれば、このサイトの右側のPayPalアイコンをクリック、
または、下記の銀行口座にお振込が、とても助かります。

ゆうちょ銀行
振込口座
なまえ:カワダ ユウコ
記号:10280 
番号:74164671
備考:郵便局のATM、ゆうちょ銀行口座同士送金は平日既定時間内に限り無料

三菱東京UFJ銀行
相模原支店
店番:259
名前:カワダ ユウコ
番号:0058578
備考:三菱東京UFJ銀行口座同士の振込手数料は平日既定時間内に限り無料

住所明記で寄付をして下さった方には、アトリエSTUDIO KAWADAから、
ささやかなお礼と、企画展覧会開催の際には必ずお知らせをお送り致します。

それから、公益社団法人企業メセナ協議会の助成認定制度に申請してみようと思っています。
これに認定を受けますと、個人が芸術・文化活動に寄付を行った場合、特定公益増進法人への寄付として税制上の優遇措置が受けられるだけでなく、芸術・文化活動を行う側も企業や個人からの寄付を集めやすくなるということです。5月24日に都内で説明会があるそうです。しかし、次回の申請は7月で認定を受けるのはもっと先のことになるわけで、そこまで持ちこたえられるのか、という問題もありますが...。

どうか、この記事をお読み下さり、何か感じるものがありましたら、寄付の程よろしくお願い致します。